筋繊維の断面積が増える現象
筋肥大が起こる3つの主要メカニズム
筋肥大を説明するうえで、まず押さえたいのが定番の3要素です。
①機械的張力
いちばん中心になる考え方で、「筋肉が強い力を出しながら伸び縮みさせれる」ことで、筋タンパク合成に関わるシグナルが働きやすくなります。フォームが崩れて狙った筋肉 に張力が乗ってないと、いくらキツくても効率が落ちます。
②代謝ストレス
いわゆる〝パンプ“に関係しやすい要素。短めの休憩や高回数で「燃える・張る」感覚が出ると、代謝産物の蓄積などを通じて成長に寄与しうる、と、整理されています。張力(重さ・丁寧な動作)を土台に、補助的に使うと強いです。
③筋損傷
筋肉痛の原因になりやすい要素。ただし、「筋肉痛=筋肥大確定」ではありません。痛すぎて次のトレーニングの質や頻度が落ちると本末転倒なので、損傷〝必要以上に追わない“のが実務的です。
筋肥大を最大化するトレーニング設計
⚪︎トレーニング量(ボリューム)を〝継続できる範囲で“確保
筋肥大は、基本的に「十分な週間セット数(部位ごとの総セット)」を積み上げるほど起こりやすい、という〝用量反応“が示されています。目安としては、まず1部位あたり週10セット前後から、、伸びが止まれば週15〜20セット程度までを検討、が現場で扱いやすいレンジです(個人差あり)
⚪︎漸進性過負荷
筋肉は「同じ刺激」に慣れます。伸ばすには、どれかを少しずつ上げます。
⚫︎重量を上げる
⚫︎回数を増やす
⚫︎セットを増やす
⚫︎可動域やフォームを改善して〝狙った筋に張力を乗せる“
この〝進歩のルール化“は、レジスタンストレーニングの進行モデルとしても基本方針に入っています。
⚪︎セットの質(限界への近さ)
筋肥大では「限界に近い反復(あと何回できるか=RIR)」が重要になりやすいです。目安は、基本セットはRIR 0〜3(あと0〜3回で限界)に収めると、ボリュームと回復のバランスが取りやすいです。
⚫︎毎セット限界(RIR0)にすると、疲労で総ボリュームが落ちたり、フォームがくずれて狙いがずれたりしやすい
⚫︎逆に余裕がありすぎると、刺激が足りない
⚪︎休憩時間(インターバル)
「パンプ重視で短く!」が常に正解とは限りません。トレーニング経験者を対象に、長めの休憩が短い休憩より筋肥大・筋力で有利だった研究もあります。特に高重量の多関節種目は、休憩がみじかすぎると重量・回数が落ちて張力とボリュームが崩れます。
栄養:筋肉〝素材“と〝建築費“を用意する
タンパク質:まずは1.6g/kg/日を目標に
レジスタンストレーニングにタンパク質補給を組み合わせたメタ解析では、除脂肪量の増加はタンパク質摂取で上乗せされやすく、1.6g/kg/日あたりで頭打ち(個人差はあり得る)という推定が示されています。
カロリー:筋肥大期は〝軽い“余剰が無難
筋肉はエネルギーコストが高いので、維持〜少しプラスくらいから始めると、脂肪の増えすぎを抑えつつ伸ばしやすいです。増量で脂肪が増えすぎる人は「余剰が大きすぎる」ことが多いです。